「自分が悪いのかも」と思っていた過去の私へ。パワハラからの転職で見つけた“心が安定する職場”の探し方
「上司に毎日のように叱責され、ミスを責められ続けていた私。それでも“自分が悪いのかもしれない”と我慢し続け、気づけば心も体も限界寸前になっていました。」そんな過去を持つ私が、パワハラを受けた職場を退職し、自分らしく働ける職場に出会うまでの体験をお伝えします。パワハラは決して特別な話ではなく、多くの方が「仕事だから仕方ない」と自分を責めてしまうものです。
しかし、本当に大切なのは、自分を守りながら働ける環境を選ぶことでした。この記事では、退職後に私が実際に行った心と生活の立て直し、次の職場を選ぶ際に意識したポイント、そして“心が安定する職場”に出会えたプロセスを実話ベースでご紹介します。今まさに職場の人間関係で悩んでいる方に、少しでも役立つヒントをお届けできれば嬉しいです。
上司の怒鳴り声が当たり前だった職場。気づいたらメンタルが崩れていた
毎日のように上司から大声で叱責される職場で、「怒鳴られるのが当たり前」という感覚に慣れてしまっていました。最初は「もっと頑張らないと」と自分を責めていましたが、次第に心がすり減り、朝起きるのも辛くなるほどメンタルが崩れていきました。気づけば、仕事だけでなく日常生活にも影響が出始めていたのです。
叱責、無視、孤立…パワハラの連続で日々が苦しくなっていった
上司からの厳しい叱責に加え、同僚との関係も悪化し、挨拶しても無視されることが増えました。次第に孤立し、誰にも相談できずに悩みを抱え込む毎日。小さなミスでも大きく責められ、自分の存在価値さえわからなくなり、出社するのが苦痛でたまらなくなっていきました。精神的な疲労が限界を迎えるのも時間の問題でした。
パワハラによる苦しさが積み重なった日々の内訳
状況 | 上司・同僚の行動 | 自分の反応・感情 | 体への影響 | 気づいたこと |
毎朝の始業前 | 「声が小さい」「やる気あるの?」と詰められる | 頭が真っ白になる/声が出なくなる | 頭痛・動悸/通勤がつらい | 朝の通勤が“恐怖”になっていた |
業務中 | 曖昧な指示のあとに「何でできないの?」 | 自分を責め続ける/萎縮 | 集中できずミスが増加 | “失敗して当然”の空気に飲まれていた |
昼休み | 話しかけても無視される/独りぼっち | 存在を否定されているような感覚 | 食欲不振/無言の食事 | 無視されるだけでこんなに傷つくとは思わなかった |
「職場に行く=吐き気がする」状態でも、誰にも相談できなかった
毎朝「職場に行く」と考えただけで吐き気がするほど、心も体も限界に近づいていました。それでも「自分が悪い」「我慢すればいい」と思い込み、誰にも相談できずにひとりで抱え込んでいました。上司や同僚にはもちろん、家族や友人にも弱音を吐けず、次第に言葉にすることすら怖くなっていたのです。助けを求めることが悪いことのように感じ、自分を追い詰めてしまっていました。
「辞める=負け」じゃなかった。自分を守るための転職という選択
ずっと「辞めるのは逃げ」「負けだ」と思い込んでいましたが、心身が限界を迎えたとき、自分を守るために職場を離れることが必要だと気づきました。転職は負けではなく、自分らしく働ける環境を探すための前向きな選択。逃げることに罪悪感を持たず、「自分を大切にするための行動」だと考えることで、ようやく次の一歩を踏み出す決意ができました。
退職の決意と同時に考えた“逃げた後どうする?”という不安
退職を決めた瞬間、解放感と同時に「この後どうすればいいんだろう」という不安に襲われました。収入の不安、次の職場も同じだったらどうしようという恐怖、自信を失っていた自分に転職活動ができるのかという疑問。逃げた後の未来が見えず、退職を決めたはずなのに不安ばかりが膨らんでいきました。それでも、自分を守るために動くしかないと感じていました。
退職の決意から「この先どうすれば…」と悩んだ不安の整理
不安の内容 | 実際に起きたこと | 乗り越え方 | 心の変化 |
お金がなくなるかも | 収入が途絶え生活が不安に | 傷病手当金を申請/支援制度を調べた | 「すぐ働かなくても大丈夫」と思えた |
履歴書が空白になる? | 「1ヶ月何してた?」と聞かれるかも | 回復期間として正直に話す準備をした | “正直に話していい”と思えるように |
社会から取り残される | 働いてない自分を責めそう | SNS・支援員との交流で外との繋がり継続 | 「一人じゃない」安心感があった |
傷病手当金を活用して、まずは心のリカバリーに集中
退職を決めたものの、すぐに働ける状態ではなかった私は、傷病手当金を活用して生活の安定を確保しながら、心のリカバリーに専念することにしました。焦って次を探すより、まずは心身を休めることが最優先。経済的不安を少しでも減らすことで、自分と向き合う時間をしっかり確保できました。「休むのも大切な仕事」と考え、少しずつ体調を整えることで、次に向けた準備ができるようになりました。
「働ける場所は他にもある」―それを実感できた出来事
退職後、就労移行支援の見学や転職エージェントとの面談を通じて、「自分に合った働き方ができる場所は他にもある」と実感できました。無理をしなくても配慮のある職場が存在し、特性やペースを尊重してくれる環境に出会えたことで、働くことへの恐怖心が少しずつ和らいでいきました。「前の職場がすべてではない」と気づけたことで、自信を取り戻し、新しい一歩を踏み出す準備ができました。
自分を受け入れてくれる職場はある」と実感できた瞬間
出会った出来事 | 相手の対応 | そのときの気持ち | 行動につながった変化 |
就労支援の初回面談 | 「ゆっくりでいいですよ」と話を聴いてくれた | 涙が止まらなかった/安心した | 通う決意ができた/通院も続けられた |
面接で配慮を伝えたら | 「では、その配慮を前提に考えますね」と即答 | 初めて“否定されなかった”感覚 | “この会社に行ってみよう”と思えた |
支援員のひとこと | 「逃げたんじゃなくて、自分を守っただけ」 | 否定感がスッと抜けた | 転職活動への罪悪感が減った |
転職活動で見えた“心が安定する職場”の条件とは
心が安定する職場を探す上で最も大切だと感じたのは、ミスや失敗を責めず、建設的にフォローし合える職場かどうかでした。前職は失敗を責める空気が強く、それが心を追い詰める原因に。転職活動では、選考時の雰囲気や面接での質問内容から、社員同士の関係性や職場の空気をしっかり確認するよう意識しました。安心して働けるかどうかは、制度だけでなく“人の関わり方”が決め手になります。
① 人を責める文化がない職場
心の安定には、自分の特性や体調に配慮してくれる職場であることも重要でした。無理なく働けるペースや働き方を理解し、業務内容や環境を調整してくれる企業こそ、自分にとって長く働ける場所だと感じました。面接時に特性や苦手なことを正直に話し、それに対する企業側の対応を確認することで、本当に安心できる職場を見極める目が養われました。
人を責める文化がない職場に共通する特徴
特徴 | 具体例 | なぜ大切か | 見極めるポイント |
ミスの捉え方 | 「原因を一緒に探そう」と言ってくれる | 個人責任ではなくプロセス改善 | 面接時のトラブル質問に対する答え |
フィードバックの質 | 改善点と一緒に「できた点」も伝えてくれる | 自信を失わず次に活かせる | 話し方が感情的でないかを確認 |
空気感 | ミスしても周囲がピリつかない | 萎縮しなくていい環境 | 職場見学時の雰囲気・表情を見る |
面接で「この会社は人をどう扱うか」が伝わってくる
転職活動で感じたのは、面接時の対応から「この会社は人をどう扱うか」がよく伝わってくるということです。質問の仕方や話を聞く姿勢、こちらの話に対する受け止め方で、その会社の人間関係や風土が見えてきます。一方的に責めるような言い方をされる会社は避け、丁寧に耳を傾け、特性や不安にも配慮する姿勢を感じた企業は、安心して働ける場所だと判断できました。
② 無理のないコミュニケーションの距離感
心が安定する職場選びで重要だったのが、無理のないコミュニケーション距離を保てるかどうかでした。雑談や飲み会が強制される環境ではなく、適度な距離感を大切にする職場こそ、過度なストレスなく働けると実感。面接での雰囲気や質問内容から、その会社が「適切な距離感」を守れるかを慎重に見極め、自分にとって居心地の良い環境かどうかを判断するようにしていました。
無理のないコミュニケーションの距離感がある職場の特徴
要素 | 良い例 | ストレスの少なさ | チェック方法 |
雑談の頻度 | 必要なときだけで、無理に合わせない | 無理な会話ストレスがない | 「昼休みの過ごし方」などを質問 |
チャット・メールの文化 | 文面が丁寧で、返信に余裕がある | 即レス圧力がない | 社内のやりとりがどう進むか確認 |
報連相のルール | 決まったタイミングでOK | 常に気を張る必要がない | 面接時に業務の流れを聞いておく |
雑談の少なさが“楽”だと気づいた
前職では無理に雑談に合わせることが大きなストレスでしたが、転職活動を通じて「雑談が少ない職場がこんなに楽なんだ」と気づけました。必要以上のコミュニケーションを強要されず、仕事に集中できる環境は心がとても安定します。静かに働ける職場では、無理に盛り上がる必要がなく、自分らしく自然体でいられることが大きなメリットだと感じました。
③ 勤務時間や働き方が柔軟に選べる
心身の調子に合わせて勤務時間や働き方を柔軟に選べる職場は、無理なく働き続けるための重要な条件でした。フレックスタイムや時短勤務、リモートワークが可能な企業は、自分のペースを大切にしながら働ける環境が整っており、精神的な余裕を持って仕事に向き合えます。面接時にこうした制度や働き方の選択肢についてしっかり確認することで、安心して長く働ける職場を選ぶことができました。
柔軟な働き方ができる職場が与えてくれる安心
項目 | 対応例 | 向いているタイプ | 気持ちの変化 |
勤務時間 | フレックスタイム制・時短勤務可 | 朝が苦手/通院がある人 | 「出勤が怖い」がなくなる |
勤務日数 | 週3〜から相談可能 | 体力に波がある人 | 負担を感じず働ける |
勤務場所 | 在宅OK/通所と併用可 | 感覚過敏/通勤困難な人 | 「このまま続けられる」と思える |
フルタイムじゃなくていい。それだけで気持ちが軽くなる
転職活動中、「フルタイム勤務が当たり前」という思い込みに縛られていました。しかし、時短勤務や週3日勤務など柔軟な働き方ができる職場と出会い、「無理をしなくていい」と思えたことで気持ちが軽くなりました。働くペースを自分で選べるだけで、心に余裕が生まれ、仕事への恐怖心が和らいでいきました。
パワハラのトラウマを乗り越えて働けるようになった体験談
前職でのパワハラ経験から、働くこと自体が怖くなっていた私。しかし、配慮のある職場で少しずつ自信を取り戻し、無理のないペースで仕事を続ける中で、過去のトラウマを乗り越えることができました。焦らず、自分に合った環境で再スタートできたことで、働くことが前向きなものに変わりました。
理解ある上司との出会いで「もう怒られない」安心感を得た
転職先で出会った上司は、話をじっくり聞いてくれる方で、過去のように怒鳴られたり責められることがなく、「もう怒られない」という安心感を与えてくれました。そのおかげで、委縮せず自分の意見も伝えられるようになり、働くことへの恐怖心が少しずつ消えていきました。人との関わり方が変わると、職場での心の安定も大きく変わると実感しました。
理解ある上司との出会いがくれた“安心”の正体
シーン | 上司の対応 | 自分の気持ちの変化 | 長期定着につながった理由 |
体調が悪い日 | 「無理しないで」と一言 | “怒られない”だけでホッとした | 自分を責めなくなった |
報告の仕方を間違えたとき | 「次はこうしてみよう」と提案 | 責められない安心感 | 成長意欲が戻ってきた |
週末の予定に合わせた調整希望 | 快くOK/日程再調整 | 信頼されている感じがした | 相手の期待に応えたくなった |
「今の自分でもできること」に集中することで、少しずつ自信が戻ってきた
ステップ | 実際にやったこと | 得られた感覚 | 自分に起きた変化 |
ステップ1 | 軽作業・1日3時間勤務から始めた | 「無理なくできる」感覚 | 成功体験が少しずつ増えた |
ステップ2 | チェック作業などの単独作業 | 評価される実感 | 自己否定感が減った |
ステップ3 | 課題があれば支援員と相談 | 解決の道筋が見えた | “対処できる”という安心感が生まれた |
働きずらさを感じている人におすすめの転職サービス
働きづらさや人間関係のストレスに悩んでいるなら、無理に一人で抱え込まず、dodaチャレンジやLITALICOワークスのような支援サービスを活用することが有効です。環境や働き方を見直し、無理のない就職活動を進めることで、自分らしく働ける職場に出会える可能性が高まります。「自分に合う仕事はきっとある」と前向きに考え、安心して一歩を踏み出せる選択肢として、こうしたサポートを頼ることが大切です。
dodaチャレンジ|ストレスを減らせる環境を一緒に考えてくれる
dodaチャレンジは、障害者雇用に特化した転職支援サービスで、働きづらさを感じている方に寄り添ったサポートが魅力です。キャリアアドバイザーが利用者一人ひとりの特性や不安を丁寧にヒアリングし、ストレスを減らせる職場環境を企業と一緒に考えてくれます。求人紹介だけでなく、面接対策や入社後のフォローまで一貫した支援が受けられ、自分に合った働き方を実現できる心強いサービスです。
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LITALICOワークス|働く前に心の準備ができる就労支援
LITALICOワークスは、就労に不安を感じている方が、段階的に働く準備を整えられる就労移行支援サービスです。個別面談やビジネスマナー講座、自己理解プログラムを通じて、無理なく自信をつけながら就職を目指せます。特に発達障害や精神障害に対する配慮が手厚く、自分のペースで進められる環境が整っているため、いきなり働くことに不安がある方にぴったりの支援が受けられます。
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ランスタッド|大手だから安心して相談できる環境がある
ランスタッドは、世界規模で展開する大手人材サービス企業としての信頼感と実績があります。障害者雇用支援にも力を入れており、専門のキャリアコンサルタントが利用者一人ひとりの特性や希望に寄り添った転職支援を行います。求人の質も高く、企業との信頼関係も強いため、安心して働ける職場探しが可能です。初めて転職支援を利用する方にも、わかりやすく丁寧なサポートが受けられるのが特徴です。
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atGP|理解ある職場紹介で再出発を後押ししてくれる
atGPは、障害者雇用に特化した転職支援サービスで、特に大手企業やIT系企業への就職支援に強みを持っています。面談を通じて本人の特性や働き方への希望を丁寧にヒアリングし、理解ある企業とのマッチングをサポート。求人紹介から面接対策、入社後のフォローまで一貫した支援が受けられます。自分に合った職場環境で再スタートしたい方にとって、心強い伴走者となってくれるサービスです。
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ミラトレ|小さな練習から始められる就労移行支援サービス
ミラトレは、働くことに不安がある方でも安心して始められる就労移行支援サービスです。模擬オフィスやチームワーク型の訓練を通じて、少しずつ働く力を身につけるステップ型支援が特徴です。短期間での就職を目指しながらも、就職後の定着支援まで手厚く対応。いきなり就職することに不安を感じる方にとって、自信をつけながら無理なく社会復帰を目指せる環境が整っています。
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【まとめ】パワハラ 転職 体験談|「あの職場がすべてじゃない」と気づけたことが回復の第一歩でした
パワハラを受け続けた職場で働いていた頃、「ここでうまくいかない自分が悪い」「この場所に適応できなければ、どこに行っても通用しない」と思い込んでいました。しかし、心身が限界を迎え退職を決断したことで、少しずつその考え方が変わっていきました。特に、就労移行支援や転職エージェントを通じて新しい職場環境に触れる中で、「あの職場がすべてじゃない」「世の中には自分に合う働き方がある」という事実に気づけたことが、回復への大きな一歩となりました。
無理に苦手な人間関係に適応しようとせず、適度な距離感を保ち、自分の特性を理解してもらえる職場を選ぶ。フルタイムだけが働き方ではなく、時短勤務や在宅勤務といった選択肢もある。こうした“無理しない働き方”を知り、実際にそうした環境で働き始めたことで、働くことへの恐怖心が少しずつ薄れ、自信を取り戻すことができました。
振り返れば、「辞めるのは逃げだ」「耐えられないのは自分のせい」と自分を責め続けていたことが、一番心を傷つけていたのだと感じます。環境を変えることで、自分を責めずに済む働き方があると知った今、当時の自分に「無理しなくていいよ」と伝えたいと思います。
パワハラを受けて転職を考えている方にとって、環境を変えることは決して逃げではありません。それは“自分を大切にする”ための行動です。そして、世の中には理解のある職場や支援機関がたくさんあります。働く場所を選ぶ自由があることを忘れず、自分に合った環境を探すことが、心と体を守るための第一歩になると心から実感しました。
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